例えば、高校野球も単なるスポーツ競技以上のなにかだ。
高野連とかいう和歌山の坊さんの集団っぽい、青少年教育の最高指導者たちによって、超ありがたい超過酷修行を施していただけるらしい。素晴らしいことである。
単なるスポーツ競技なら、勝つためにはルールを守れば何でもありだ。たとえば、私は、猪木対アリ戦を非難しようとは思わない。(ちょっと違うな)
しかし高校野球は「崇高な何か」なので、敬遠なんてありえないし、ましてや、5打席連続敬遠なんて許されるはずがない。
球児たちは丸刈りを強要され、でかい声であいさつをし、練習中は水分補給を禁止され、うさぎ跳びで神社の階段を何往復もさせられる。(いつの話だ)そして決して審判に文句を言うことはない。
なぜならば、甲子園は「崇高な何か」を演じる晴れ舞台だからだ。真夏の地獄のようなグラウンドであってもだ。
今回白鵬は
土俵という「崇高な何か」が実現される場で、見るものが「崇高な何か」をあまねく期待している場面で、日本伝統の文化を理解できずタブーを犯してしまった。
あえて言えば相撲は一種の儀式でもある。日本伝統文化の発露といっていい。私はレイシストではないので、別にどんな人種の力士でも、きちんと相撲という極めて日本的なものを上手いこと実践してくれれば見ていて楽しめると思う。やはり日本文化の理解が絶対的な前提になると思う。
「品格」なんていう価値を持ち込むから
ややこしくなるんだぜ。そんなものは「演技」でいいじゃんと思う。歌舞伎みたいなもんじゃないですか。人々の前に現れるときに、日本の相撲がどんなものなのか、こういう場合にこれはタブーじゃないのか、っていう判断を理性的に行えるかどうかだと思うんですよ。
ま、理性的な判断ができるっていうことはそれだけで人格者なはずですけどね。
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