■

同衾した寝床で僕らは同時に目が醒める　自由を履き違えるなと皆は言うけれど　僕らはとことん履き違えよう　人それぞれがそれぞれに　たとえば親とか教師とか上司とかを　くだらねえと一言で掃き捨てればすむことではないか　僕らの肉体がこれ以上ないぐらい近接していて　体温がこれ以上ないぐらいに同じ目盛りを指し　互いに互いの目に互いの目が映る　理性や社会性なんか　もはやどうでもよくて　私が君とこうしてここに共にあることだけが意味を持っている　いや意味を持つこと自体が意味をもたない　だって猫とか犬