2007-09-19 涙ではなくて涎 豆腐詩 今夜も口元がだらしなく緩み眠ろうと努力する枕が濡れる涙じゃなくて涎歯を一本失って堤防が崩壊したかのようだ たとえばどんな音楽にも意味が見いだせなくていつの間にか庭にアリの巣があってもはや観察の時間のほうが長い 馬鹿みたいな晴天が何日も続いていてなにか最低限のものが引き止めておかなきゃいけなかったものが指の隙間から砂のようにこぼれる それから指の隙間からのぞく瞳が見つめる人間じゃないものであふれる世界で人間でいるしかないじゃないか僕らは