鼻毛を抜いたら花粉症になったという話を、複数の場所で耳にした。そういえば、今年花粉症デビューを果たした私も、思い当たる節がある。
だが、冷静に考えると、それは逆だろう。鼻がむずがゆいから、鼻毛を抜いたのだ。鼻毛を抜いたせいで、むずがゆくなったのではない、多分。
こういう逆転した判断は、上記のように他愛の無いものならいいのだが、世間で気になるのは、たとえば、テレビや映画、コミックなんかの暴力シーンが原因で、子供が暴力的に（いわゆるキレる）なる、とか本気で考えている人たちがいることだ。触発はされ得るだろうけど、子供たちのココロの本質が、そういうものに根ざしているわけではないということは、すぐわかりそうなもんだが。逆に、そういうメディアから子供たちを遠ざけ得たとしても、いつかは別の要因でその心の闇が噴出するに違いない。髪型、服装、飲酒、喫煙、どれをとっても同様だ。
喫煙するからグレるのではなく、グレているから、喫煙するのだ。
